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ながいけの道 2010

by Genya Nakamura last modified 2011-06-27 00:08

第2回を振り返って

2010年12月25日(土)

10月9日(土)に行ったスタッフの反省会をもとに、下記に記します。

 

感想

  • イベントやスタッフの動きから、企画当初の生硬さが薄れ、全体にリラックスした時間を共有できるようになった。
  • アンケート回収も、過去最高で、32枚になった。
  • 多摩テレビの取材もあり、「愛されるイベント」として定着しつつあるように思われる。

 

開催場所の変更

当初、昨年と同じ奥の「ながいけの道」を使う予定でしたが、第1回同様、姿池側の遊歩道を使うこととなりました。

1-9 n2

昨年の開催場所 「ながいけの道」

今年の開催場所 姿池近くの遊歩道

 

主な理由は、上の写真からもお分かりのように、道幅の広さの違いです。今回の開催場所のほうが道幅が広く、ステンシルや道具等を置くスペースも十分にあり、ゆったりとした空間となっています。

それにともなって、昨年度に見られた歩行者と参加者の接触も、歩行者のための歩道中央の確保を加えて、回避することができました。

また昨年度の開催場所は、公園の敷地内でも奥まったところにあり、人の目に付きにくいということもありましたが、今回の開催場所は、人の集まりやすいエリアのすぐ隣ということもあり、イベントの参加性を促せたのではないかと思います。

しかし、スタッフの事前打合せにて、「歩行者のために歩道中央を確保し、参加者は道の端側で制作すること」と、「参加者の制作における自発性を促すため、歩行者よりも参加者を優先し、歩道中央も制作可能な場所とする」、この相反する観点において議論となりました。

結果的には、前者の「歩行者のための歩道中央の確保」となりましたが、来年度はスタッフだけでなく、参加者も含め一緒に議論を進めていけたらなと思います。

  

n29  左写真:歩行者と参加者

 

物語性

我々スタッフは参加者に、「自由に作ったものが、結果として物語になるといいね」と話しかけました。そして、様々な捉え方で、いろいろな物語を持つことにより、見え方が違ってくることの楽しさを共有することができました。

しかし一方で、いい意味でも悪い意味でもステンシルで描くことの楽しさだけで終わってしまった感があり、市民の目がそのことだけに集中してしまったのではないかと思います。

ではどうすれば、そこから独自な物語も含めて、場の広がりを作り上げていけるのだろうか?このことは来年度につなげていきたいと思います。

  

ステンシルによる表現の広がり

今回の開催にあたって、昨年のものも含めて90枚ものステンシルが用意されました。昨年は30枚足らずだったことを考えると、道に描かれる対象のバリエーションがとても増えたのではないかと思います。

しかし、それと同時に減ってしまった点もあります。それは描くという表現の豊かさです。

昨年度は参加者の数に比べて、ステンシルの数が十分ではありませんでした。しかし数が少ない分、少ないながらの工夫が随所に展開されていたと思います。例えば、1枚のステンシルを反転させることで2パターンの対象が描かれるなどなど。

しかし、今回は90枚ものステンシルが道の脇に並べられ、見ているだけで楽しいギャラリーへと変化し、また参加者がどのステンシルで描こうか、選ぶ楽しさもありましたが、「選んで描けた」ということで終わってしまった感がありました。

このことはスタッフも含め、描く楽しさに加え、表現の豊かさも、次回から参加者の方々に伝えていければと思います。

1-15 n9

昨年:1枚のステンシルを反転させることで、2パターンのクワガタが描かれています。

今年:ギャラリーと化した道と描かれた対象たち

 

ポートフォリオ 

イベントの参加性とそれにともなうコミュニケーションという観点から、私たちはステンシルに描かれた植物たちの参照可能なポートフォリオを用意し、市民(特に大人たち)の多様な興味(知的好奇心)に対応しました。

しかし、現状では機能していませんが、コミュニケーションのきっかけ作りなどを意識して、将来的に継続していきたいと思います。

n25  左写真:イベント本部にて、参加者とスタッフとのコミュニケーション

  

高揚感

この日一日を通して、特に午後2時前後に参加者が増え、私はこの場所からある種の波打つ高揚感を感じました。これは昨年度にはなかった経験です。

この事実を言葉で説明することは難しく、また写真や画像でも伝えられないものだと思います。その場に居合わせた人でしか理解できないものだと思います。

それはいつでも現れていたものではなく、瞬間的なもの、といっても私の時間の中で2~3分続いていたと思います。その場の空気が参加者の楽しさで満ちていて、とても心地のいいその瞬間に見とれていると、いつの間にか消えてしまう。と、しばらくするとまた現れる、と言った具合にです。

別な言い方をすれば、ある幸福感のようなものを感じました。否、それを「にぎやかさ」と言ってしまえばそれまでですが、その時その時の参加者たちの楽しさが合わさり、協和音のように周りに響くような感じです。

しかし、私個人が今、アートを通してかたちにしたいものはこれなんだな、という感情がハッキリと沸き起こりました。 

 

第2回「ながいけの道」の概要とアンケート

2010年10月10日(日)

実施概要

場所: 八王子市長池公園 築池と姿池の間の遊歩道 約200メートル

日時: 2010年9月26日(日) 10:00~15:00 (お昼休憩12:00~13:00) 晴れのち曇り

参加者総数(スタッフを含む): 94名(多くが親子による参加、就学前児童を含む)

スタッフ数: 11名

作品数(ステンシルされた数): 389作品 

使用した道具: フルイ(大、中、小)、スコップ、バット、バケツ

用意したステンシル: 90枚(各内側と外側を含む)

用意した土: 200リットル(公園にて採取) 

 

アンケート

アートワークショップ参加者の方々に、作業終了後、アンケートの記入をお願いしました。

この日に、合計32枚の有効アンケートを回収することができました。

ご協力ありがとうございました。

詳しくはこちら

  

御礼

2010年10月9日(土)

先月の26日に、今年度2回目の「ながいけの道」を実施することができました。

この日、ご参加していただきました市民のみなさん、ご協力していただきましたフュージョン長池公園のみなさん、そして取材に来ていただきました多摩テレビスタッフのみなさん、本当にありがとうございました。

今回は過去最高の参加者数、83名もの市民のみなさんがこのイベントに参加していただき、またこのイベントに対するたくさんのご意見をいただきました。

後日、みなさんのご意見を織り交ぜたフィードバックをお伝えしていくと同時に、11月3日(水)~11月8日(月)に長池公園自然館にて行われる今年度のパブリックアートプロジェクト「大地とアート」の報告展でまたみなさんとお会いできることを楽しみにしています。 

n38 

 

第2回「ながいけの道」の告知

2010年9月15日(水)

今月の26日(日)13時から、第2回「ながいけの道」が開催されます。

当初、この第2回は、昨年度私が作成した図案をもとに、市民の皆さんと一緒に300メートルの作品を完成させるための「本番」と位置づけていました。

しかし今回は、先日行われた第1回での結果を考慮し、市民のみなさんが公園内に生息する動植物のステンシルを用いて、思い思いの物語を自由に描いていくという方向性で行きたいと思います。

 

全体と部分_多様性を誘発し、混沌を創造するということ

第1回を終えてから、「参加者の皆さんが自由にそれぞれの物語を描いていくこととはどのようなことなのか?」

また、「参加者の皆さんが楽しくこのながいけの道に参加していくためには、どのような準備が必要なのか?」

などなど物思いにふけっていました。 

昨年の本番では、300メートルの遊歩道という物理的な範囲の中で、かつ私が提案した図案をもとに、市民の皆さんとスタッフとが、作品の完成を目指して制作を行いました。

それは別な言い方をすれば、「ながいけの道の図案」という決められた「全体」の中で、私たちが大きく3つの時代区分=「部分」を描いていくというものでした。(詳しくはこちらをご覧ください。)

しかし、それをパブリックアートという視点から見ていくと、本当に市民のためのアートとして、また市民プロデュースとして成立していたのだろうか?という疑問と反省が最近になって湧いてきました。

つまり、従来のパブリックアートに近い意味でのアーティストから市民の皆さんに向けた、トップダウンの図式となんら変わらないのではないだろうか?

ではその逆のベクトル、「部分から全体への生成(ボトムアップ)」は存在しないのだろうか?

私は存在すると思っています。

ではそのプロセスと生成された形とはどのようなものなのだろうか?

それは、この第2回で、私たちが参加者の皆さんに提案する独自の物語やそこに描かれた動植物たちが、この「ながいけの道」の部分となり、それぞれが相互に関係し合いながら、また、様々な物語を創出し合いながら交差していき、意図しない偶発的な「ながいけの道」の全体像が生まれてくる。

それはまるでアメーバのような、水のような、空気のような、雲のような、ゆらゆらと緩やかに展開していく不確かな生き物のように、この「ながいけの道」という全体が生成されていく。

私はそのプロセスに、本当の意味でのパブリックアートの可能性があるのではないかと考えています。

「秩序」や「統一」や「完成」といった言葉がそこには存在せず、もっと私が当初この「ながいけの道」を提案したころのイメージであるグラデーションのような曖昧さが存在してほしい。

人と人とのつながり、人と自然とのつながりを生み出すきっかけの場がそこに存在してほしい。

生き生きとした連動し合うダイナミズムがそこにあってほしい。

そして参加者一人一人の自発性や多様性を誘発し、そこで生まれてくる違いを受け入れ、新たな発見を見出し、展開し続けていく。

そのようなアートの形があってほしい。

そう思う今日この頃です。 

 

2010年7月25日(日)

2010年8月13日(金)

今年の7月下旬は、全国的な猛暑に見舞われていました。

そのため私の唯一の懸念は、暑さのため参加者が熱中症に見舞われてしまわないだろうか?ということでした。

しかし当日は(天気予報通り)、少し落ち着いた天候となり、またイベント会場が木陰のもと、隣接する池からの涼しい風を浴びながら心地よく制作をすることができました。

n5 

この第1回の目的は、「市民の方々に長池公園で生息する動植物を楽しく体験的に描いていただきたい。そして9月に行われる第2回の本番につなげていきたい」

ただそれだけでした。

昨年であれば、毎回何かしら目的云々の前に問題が発生し、あれやこれやと問題解決にスタッフが奔走していましたが、今年は「ゆとり」を持って市民の方々に対応することができたのではないかと思います。

それは昨年度の経験が大きな糧になっている証拠だと思いました。

そして、このイベントに参加したい市民の方々は、自分たちが制作したい時間に会場に訪れ、短い時間で制作を楽しみ、または長い時間で楽しみ、そして制作とは関係のない日ごろの話が飛び交う場が生まれてくる。そのように実感した1日でもありました。

 

新たなステンシルと新たな発見 

今回のイベントを迎えるにあたって、昨年度とは違う新たな花と動物のステンシルを加えました。

例えば、動物は蛙、鳥、ヤモリ、ウサギなどなど。

ところが、これらの新しいステンシルが私の全く予期していなかったことを引き起こしました。

それはある親子の参加者が、道の向こうで長い時間制作をしていたので、声をかけてみると、参加者のお父さんが蛙のステンシルを使って、道のはずれにある池のデッキに向かって蛙がぴょんぴょんと跳ねていき、最後には池に「ぽちゃん」という物語を制作していました。

私はこのお話を聞いたとき、とても興奮し、嬉しく思いました。そしてこの事がなぜ起こったのか?その理由を考えてみると、昨年度のステンシルは葉っぱだけ(本番では昆虫のステンシルが追加)で、そこには動的な要素は生まれなかったのですが、今回のステンシルは蛙などの生き物であるために、そこに「動き」が生まれたわけです。それも参加者独自の物語が添えられて。

また、このお話は後でお聞きしたのですが、公園スタッフの方がイベントの様子を見にきていたとき、参加していた子供たちがぶつぶつと動物の形を道の上につくりながら、何やら自分の物語を語っていたというのです。

そしてこれらの様々な物語がこの道の上に交じり合っていくのもおもしろいのではないか?というご意見をいただきました。

「人間交差点」ならぬ、「動物交差点」といったところでしょうか?

この様々な物語が道の上に織りなしていく事実を、今後の活動に是非とも生かしていきたいと思います。 

n8 左写真: 道の向こうにあるデッキへと向かう蛙たち
 

スタッフによるフィードバック 

イベント終了後、長池公園自然館の会議室にて、私たちスタッフは反省会を行いました。ここでは各スタッフの意見を交えて下記に記していきます。

1.イベント

  • 全体的に好印象。
  • イベント内容が成長したために、イベント自体の求心力が生まれつつある。
  • 会場が暑かったので参加者の熱中症が心配だったが、特にトラブルがなくてよかった。
  • 昨年に比べて、イベント自体がより自然なものになり、「あたりまえ」の良さが出てきた。
  • 昼食の時間帯(11:30~)は公園内の人数も減少する。
  • この時期、涼しい時間帯(朝10時頃と夕方15時頃)に参加者が増える。

2.参加者

  • 楽しみながら参加できてよかった。 
  • 子供ばかりではなく、親も楽しんでくれていた。
  • 参加していた子供たちが制作に集中していた。
  • 実際に参加して作る前は、地面に展開した他人の作品があまり気にならなかったが、作品を作ってみると、他の作品の特徴や違いなどが気になるようになった。
  • 土とフルイを使う「ながいけの道」への参加は初めてだが、とても楽しかった。

   

n23 n22

 

3.ステンシル

  • ステンシルを抱えて記念撮影していた親子がいて、ほほえましかった。
  • ステンシルがたくさんあり、その多様性がよい。
  • 道の両側に配置されたステンシルが、それ自体とても美しく、さらにそれらを自分で使うことができることが楽しい。
  • 今回ステンシルを増やしたことは成功だと考える。
  • 特に新たに加えた「動物もの」に人気があった。

 

n3 n12

    

第1回「ながいけの道」の概要とアンケート

2010年8月12日(木)

実施概要

場所: 八王子市長池公園 築池と姿池の間の遊歩道 約200メートル

日時: 2010年7月25日(日) 10:00~15:00 (お昼休憩12:00~13:00) 晴天

参加者総数(スタッフを含む): 64名(多くが親子による参加、就学前児童を含む)

スタッフ数: 10名

作品数(ステンシルされた数): 393作品 

使用した道具: フルイ(大、中、小)、スコップ、バット、バケツ

用意したステンシル: 60枚(各内側と外側を含む)

用意した土: 200リットル(公園にて採取) 

 

アンケート

アートワークショップ参加者の方々に、作業終了後、アンケートの記入をお願いしました。

この日に、合計16枚の有効アンケートを回収することができました。

ご協力ありがとうございました。

詳しくはこちら 

 

御礼

2010年8月7日(土)

2010年7月25日(日)、第1回「ながいけの道」を無事に開催することができました。

連日の厳しい暑さの中、このイベントに54名もの市民のみなさんが参加してくださいました。

本当にありがとうございました。

このたびも新たな出会いや発見があり、とても貴重で楽しい時間をみなさんと一緒に過ごすことができたのではないかと思います。

これから当日の模様や反省点をお話していき、9月26日(日)に行われる第2回「ながいけの道」につなげていきたいと思います。

  

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左写真: イベント会場の風景

道の両サイドには動植物のステンシルが置かれ、参加者は自由に取って使用することができる。

 

ステンシル

2010年7月23日(金)

現在、第1回に使用するステンシルを制作しています。

(数にしておよそ20、30枚を目標に)

昨年度のステンシルは、主に長池公園に生息する植物の葉や昆虫がほとんどだったので、今年は新たに「花と動物」のステンシルを制作しています。

25日のお披露目を楽しみにしていてください! 

s2 

今回制作している花と動物のステンシルは、「長池公園 生き物図鑑ホームページ」を参考にさせていただきました。

ご興味のある方は、是非こちらをクリック!

  

ながいけの道 2010 始まります!

2010年7月18日(日)

いよいよ、今週の日曜日に今年第1回目の「ながいけの道」が行われます!

(2010年度は、年2回の実施を予定していています。詳しくは2010年度活動年間予定をご覧ください。)

第1回(2010年7月25日)は、市民のみなさんに、「ながいけの道」の楽しさを、よりよく知っていただくために、長池公園に生息する動植物を体験的に描いていこうと思います。

そして、第2回(2010年9月26日)は、「ながいけの道」の本番と位置づけ、300メートルの遊歩道を、みなさんと一緒に、(作品の完成を目指しながら、)楽しく描いていこうと思います。

注: 第1回の会場は、「ながいけの道」ではなく、築池と姿池の間の遊歩道です。お間違いなく。

 

今年度は、昨年度の反省点を生かし、より多くの様々な世代の方々と一緒に意見を交わしながら、より豊かな「ながいけの道」をはぐくんでいきたいと思っています。

k2 

第1回の会場: 築池と姿池の間の遊歩道。

イベント本部は、写真左側(自動販売機の脇のベンチ辺り)

 

 

 

 


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